Friday, March 26, 2010

Harry Benson



先週末は春のように明るく穏やかな気候が続いていたというのに
ここにきて、NYはまた少し寒さがぶり返してきている。


夕方の6時半頃、私はSohoのGreene Streetを足早に歩いていた。
油断して薄着で出かけてしまったため、ボッと音を立てて風が吹く度に
薄手のコートを通して寒さが少し身にしみる。


ふと目にした先の小さな商業スペースの壁には写真がいっぱい飾られ、
入り口付近に設置されたテーブルにはワインとフィンガーフードらしき物が並べられている。
どうやら誰かの写真展のオープニングパーティーらしい。


興味深げに窓の奥に見える写真を見ていると
ドアの向こうからガードマンが入れと合図をする。


招待されているわけでもない私が入ってもよいのだろうかと
少し訝しげに中に入ると、彼が "It's open to public." と教えてくれた。


半数以上が白黒で撮られた写真の中には

ザ・ビートルズ、マーチン・ルーサー・キング牧師、ジャクリーン・ケネディ
クリントン元大統領夫妻、モハメド・アリ
ジャック・ニコルソン、ブラッド・ピット、ケイト・モス


誰もが知っている有名人が写っていて、
見覚えのあるような気がする写真もいくるかある。


彼らのプライベートを撮ったと思われるような写真もあれば、
まさに歴史的瞬間というようなものを間近で捉えた写真もある。


また一方で、


KKKの装束に身をまとった母親と赤ん坊、
地面に倒れている黒人の死体の側に立つ白人警官


 といったような写真もあり、


たぶんこの写真家がフォトジャーナリストであるんだろうな、ということを
容易に想像させられる。



その写真家の名はHarry Benson






スコットランド出身の彼は、1964年にビートルズと共にアメリカに渡る。
以来、全てのアメリカの大統領から多くのハリウッド俳優らをはじめ
1970-2000年までは『LIFE』、
現在は『Vanity Fair』『Newsweek』といった雑誌の元で
様々な写真を撮り続けて来たようだ。



写真展は無料なので一見する価値はあると思う。
ぜひニューヨークにいる方でSohoエリアに足を運ぶ際には寄ってみてもらいたい。



Harry Benson Retrospective Exhibition
102 Greene Street (Between Prince St. & Spring St.)
Opening Night Friday, March 26th, 6pm to 10pm
Exhibition runs daily, March 27th to April 10th
(Monday to Sunday, 10am to 5pm)





追伸

私は今日、初めて彼の事を知ったわけなのだが、
たまたまその写真展に遭遇し、
また一人、写真家を知る事が出来てとてもよかった思う。





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Thursday, March 25, 2010

Scandyna Minipod Speakers



昨日はふとしたことから同僚とスピーカーの話になり、
私は自分がいつか買いたいスピーカーの写真を見せてあげたかったのだけど


スピーカーの名前も、それを出してる会社の名前も全然思い出せなかったので
会社の英語入力しかできないパソコンで
designspeakersなどの単語でGoogleで画像検索しのだけど、
全くもって探しているスピーカーの画像がヒットしなかったので


仕様がなくその場では、紙に簡単なイメージを描いて見せるに留まってしまった。


なんだかスッキリしなかったので、その後、家に帰ってきてから
全く同じ単語を日本語(デザインスピーカー)で、Yahoo Japan上で検索したら出て来た。




Scandynaというデンマークの会社が出しているMinipodというスピーカー。



このマルっこい雪だるまのような形がとても可愛い。
私のいつか欲しいものリストに入ってるモノの一つである。



その昔、学生時代に西麻布にあるバーで働いていたのだけど、
(バーテンダーしてたわけじゃないです。)


そこに置いてあったのがこのスピーカーだった。

今思えば、なかなかオサレなモノが置いてあったものだ。





基本的にソファ、イス、あるいはランプなどの家具や家電は
買い手がデザイン性を重視する事が多いが、スピーカーもその一つであると言えるだろう。




自分が好きなソファに座り、
自分の好きなランプの下で、
自分の好きなスピーカーから流れる音楽を聴く。



そんな日が一日でも早く来ますように!



最後に、
スピーカーの画像を探す過程で見つけた、これまた面白くて可愛いスピーカー。









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Friday, March 19, 2010

Stop-motion Animation とか



THE HOUSE OF TOMORROW という新しく出た本のための
トレーラー(予告編的なもの?)を、友人らが制作した。


もしかしたら、Barnes & NobleBordersといった本屋さんで流されるかも!?とのこと。



今回のこのトレーラーは、ストップモーションと言われる
アニメーションの技法の一つを用いて作られている。


THE HOUSE OF TOMORROW by Peter Bognanni
at the intersection of lit and music





ストップモーション・アニメーションは、


今回のビデオのようにであったり、
ウォレスとグルミットのようにクレイ(粘土)や、
(*実際にはウォレスとグルミットは粘土ではなく
plasticineという素材を使っている模様。)
NHKのどーもくんこまねこのように人形をモチーフに、
作られたりすることが多い。


一コマ、一コマ、少しずつ物体を動かして撮影された画像を
繋ぎ合わせて一つ映像を作りあげるので、非常に時間と労力を要する。


今回の友人らのビデオも、1秒あたり24もの画像を使用しているらしい。
(クリエーターによっては30枚ぐらい使う人もいる。)


1分あたり、24x60秒=1440もの画像を使うことになるので、

たった1分の映像を作るために、

地味に約1500回も、
ちょっと動かし、撮影。ちょっと動かし、撮影。
という作業をひたすら繰り返すことになる。



私にとっては気の遠くなるような話だ。




だから今回のビデオを頑張って作り上げた友人らには、
本当に大きな拍手を送りたい。




このビデオに限らず、
何か一つの作品を作り上げる過程というのは
地味で面倒くさい作業の繰り返しかもしれない。
それを辛抱強く、最後までやり遂げられる人間を私は心から尊敬する。





最後に、
最近見つけた可愛いストップモーションのショートフィルム。
(Music Video(PV)っぽいけど、そういうわけではないらしい。)

Lost Things





P.S.
祝10回目の投稿。実は今までに何回かブログにトライしているものの、3回以上の投稿が続いた試しなく即終了してきたのですが、今回は晴れて10回目を迎えることが出来ました。次は祝30回を目指してマイペースに頑張ります。ブログに目を通して下さった皆様、どうもありがとうございます!!


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Monday, March 15, 2010

Issey Miyake Watches



オサレボーイな職場の同僚が

「Issey Miyake の Twelve っていう時計がカッコよくて欲しいんだ」

と言うので、いくらぐらいするのか聞いてみたところ

「$500ぐらい。」だという。

「$500ぐらいなら悪くはない値段じゃない?」
(買えるか買えないかは別として、
Issey Miyakeが出す時計としては。という意味において。)

と返すと、

「うーん、でも時計のブランドじゃないから、
そこまで出す気になれない」

とのこと。


ふーん、そっか。




ということで、その時計が気になったので昼休みに検索してみた。





ミニマリズムの頂点を極めたかのような、
文字盤の内側を十二角形に型どられたのみの
実にシンプルなデザイン。

ちなみにデザイナーは深澤直人
確かに、かっこいい。そして彼っぽいデザインだ。




でもそれよりも、Issey Miyakeが出してる他の時計もなかなか
かっこいいものが多くて、改めて驚いた。









(右上から時計回りに)





といった、主にインダストリアルデザイナーらによって
デザインされた時計たち。


かっこいい。


うん、素晴らしい。





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Saturday, March 13, 2010

More Than Street Snaps



世の中には素晴らしく瞬間を捉えることに長けている人々がいて、
プロに限らず写真家という人達のことなんだけど。

わぁ、すごい!とか、
おお、かっこいい!とか、
ははっ、面白い!とか、
はぁ、美しい。とか、

何かしら感嘆というか、そういう思いを喚起させる写真を撮れるって
やっぱりすごいことだと思う。

で、

写真にもいろいろあるし、
使うカメラによっても
出来上がりは変わってくるけど、


例えば、

歩き掛けなりなんなりで見かけたオシャレな人を

おお、いいな。

と思った瞬間を
パシッってカッコよく写真に収めてしまう人も
また凄いと思う。











THE SARTORIALIST とか、JAK & JILL BLOG の写真って


写真を撮ってる本人が
すごくセンスのある人なんだろうなって
感じさせられる。




かっこいい。





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Wednesday, March 10, 2010

Alexander McQueenとビザンティン美術




約1ヶ月ほど前の2月11日に惜しくも亡くなられた
アレクサンダー・マックイーン最後のコレクションが
昨日、3月9日にパリにて発表された。

今回発表された16点の作品は、
彼が亡くなった当時、8割ほどしか出来上がっていなかったという。




Runway Photos from WWD


写真に映る作品は
いつもながらに彼の独特の世界観と優雅さが醸し出されていて、
見るほどに、美しい、とため息がもれてしまう。



今回のコレクションは
ゴールドX赤、ゴールドX黒、あるいは白を基調としたものが目立つ
豪華なオートクチュールのようなイメージで、

最初に写真を見た際には、
背景に映るの会場がどこか宮殿のような感じのせいか、
またはモデルの髪型だったり、メイクの仕方だったりのせいか、
16世紀のイングランドのメアリー1世や、エリザベス1世なんかを
彷彿させているような気がしたのだけれど、


イングランド女王メアリー1世

イングランド女王エリザベス1世


実際にはビザンティン美術からインスパイアされたという。

ビザンティン。

10年程前、受験のために世界史を勉強していた私にとっては
どこか懐かしい響きである。

しかしながら、哀しいかな、ビザンティン美術と聞いても
どんな特徴のものだったか、すぐに思い出せなかった。


くそー、こんな時に世界史の資料集があれば!と本気で思った。





というわけで、
ビザンティン美術についてWikipediaしたわけなのだけど、
簡単にいえばビザンティン美術は、

ビザンティン帝国(ビザンツ帝国、あるいは東ローマ帝国とも呼ぶ)
と呼ばれる4世紀〜15世紀にかけて
地中海沿岸部(現在のギリシャ、トルコ、北アフリカ地域
存続した帝国の頃に発達した美術のことで、

ビザンティン建築と呼ばれるよ建築様式であったり、
イコンモザイク壁画に代表されるキリスト教的な絵画などがあげられる。
また、西ローマの美術に比べて東洋的な要素を多く含んでいたことも
大きな特徴である。




それで、
もう一度アレクサンダー・マックイーンの作品を見直してみると、



確かに東洋的な要素をもつ虎の模様であったり、



キリスト教の宗教画のような模様の生地であったり、




モザイクのような装飾が施されていたりするのがわかる。


やはりビザンティンなのだ。






追記

常にユニークで素晴らしい作品を発表してきたAlexander McQueen。
彼の作品をもう見る事ができないということは本当に残念でしかたがない。



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